「SNSのネタを毎日考えるのを、やめた。」

2026年6月27日。 この言葉を、私はXに投稿した。

でも、本当にやめたのは「ネタ探し」ではない。

「今日は何を書こう」と毎日悩む働き方そのものを、やめた。

今は、1日の終わりにDaily Noteを1枚書くだけでいい。 投稿候補はAIが作り、 人間の承認を通ったものだけが世に出る。

この記事は、その仕組みができるまでの記録だ。

やめる前の私は、ネタがなくて困っていたわけではない。逆だった。書きたい項目が多すぎて、何から始めればいいか整理がつかない。毎日、最初の一歩で詰まっていた。

なぜやめたか

毎日ひねり出すやり方は続かない。それが結論だった。

発信は、自分のためというより、誰かのために始めた仕事だった。その仕事自体が楽しくて、思っていたよりうまくいっていた。だからこそ思った。ネタ出しは、やめたほうがうまくいく。そう思って、やめた。

もうひとつ理由がある。発信の目的を「目立つこと」ではなく「過程と学びを残すこと」に置き直した。すると問いが変わる。「今日は何を投稿しよう」ではなく、「今日やったことを、どう残すか」。

代わりに作った仕組み

流れは4段。記録 → 生成 → 承認 → 公開。

記録から公開までの4段のパイプラインDaily Note(記録)から Generate(AI)で下書きを作り、Review(Human)で人が承認したものだけが Publish(Blog / X / Threads)として公開される。Daily Note記録GenerateAIReviewHumanPublishBlog / X / Threads
毎日のメモから、AIが下書きを作る。最後に人が読んで承認したものだけが公開される。

記録。 daily と打つと、その日のDaily Noteが1枚できる。二部構成で、上半分にはその日のGit作業履歴(コミット)が自動で入る。下半分は、自分の言葉で「なぜ」を書く欄。履歴は4つのリポジトリ——この仕組み自体、コーヒーブランド、スポーツ用品ブランド、ゲーム開発——から時系列で集まってくる。事実はAIが書き、意味は人間が書く。場所ごと分けてある。

生成。 AI(Claude Code)がDaily Noteを読み、投稿候補を作る。X用5本、Threads用5本、Instagram用3本、LinkedIn用2本。ただし自由には書かせない。文体ガイド——自分の書き方と、書かないことを規則化したファイル——が必須入力で、出力前に8項目のセルフチェックがある。メモにない事実を書いていないか。この文章は私が本当に言いそうか。通らない候補は、その場で捨てられる。

承認。 候補はqueueフォルダに置かれるだけで、勝手には出ない。私が読み、良いものだけをreviewフォルダへ動かす。フォルダの移動がそのまま状態管理で、専用アプリもデータベースもない。AIが人間の承認なしに投稿する経路は、構造上存在しない。

公開。 publish ファイル名 の1コマンド。ここの中身は、段階的に育った。

最初の1本が世に出た日

2026年6月27日。承認済みの候補から1本選んで、Xに手で投稿した。

SNSのネタを毎日考えるのを、やめた。

代わりに、その日やったことを1枚のメモに書くだけにした。投稿はそこから作る。

毎日ひねり出すやり方は続かない。でも仕組みにすれば、書いた分だけ勝手に積み上がる。

今日、その土台ができた。

出した瞬間、迷いはなかった。ちょっと緊張した。多分その緊張は、ワクワクだと思う。

このとき自動化されていたのは生成までで、投稿は手作業だった。投稿したら、ファイルをposted(公開済み)フォルダへ動かし、URLを手で書き戻す。

面倒が繰り返されたら、そこだけ自動化する

この仕組みには、最初から決めていたルールが1つある。複雑さは、必要が証明されてから足す。 先回りで機能を作らない。同じ面倒が繰り返し起きた箇所だけを自動化する。

実際、手で投稿を続けると2種類の手間が繰り返し再現した。承認済みの中から「今日出す1本」を探す手間。投稿後の、フォルダ移動とURL記入の手間。おまけに手作業の副作用で、「公開済みなのに記録上は未公開」という食い違いまで実際に起きた。

ここで初めて publish コマンドを作った(6月28日)。ファイル名を渡すとURLを聞かれ、記録の更新とフォルダ移動が一度に終わる。途中で失敗したら、何も変更しない。中途半端な状態を作らせないためだ。

面白いのは、この時点でもAPI自動投稿は作らなかったこと。初回の実感は「コピペは思ったより楽」で、必要がまだ証明されていなかった。

それでも使い続けるうちに、気づいた。思っていたより、自分でやる手作業がまだ多い。自分のやる作業は、承認だけにしたい。

そこでThreadsのAPIを繋いだ。

面白いのはここだ。コマンドは変えていない。変えたのは中身だけだった。

人間から見える操作は、ずっと publish ファイル名 のまま。裏側だけが、手作業からAPIへ置き換わった。URLを聞かれていた箇所が、「APIが投稿して、URLを自動で取ってくる」に変わっただけ。

初めてコマンド1つで投稿が世に出たとき、やりたいと思ったことができた。その達成感と成功体験が積めたのが、結構嬉しかった。

変わったこと

ネタを探す時間が、ゼロになった。事業の作業をすればするほど翌日の投稿材料が増えるので、「発信のための作業」というものが消えた。

もうひとつ。人間の仕事が「書くこと」から「判断すること」に移った。AIはいくらでも候補を作れる。希少なのは、自分のレビューと承認の時間のほうだった。

この先

このサイト自体も、同じ仕組みの出口の1つとして作っている。文体ガイドの育て方、設計判断の記録(ADR)、AIとの分業ルール。そのあたりは、それぞれ別の記事として書く。

毎日ネタを探すことは、もうない。

今日やったことを書けば、 明日の発信になる。

そういう仕組みを作った。

積み重ねと成功体験が、自信を作る。